高齢者の生活援助における問題点と解決方法

高齢化社会に向かっている日本では生活援助を受ける高齢者の数が増加傾向にあります。高齢者の生活援助における大きな問題点の一つに費用の負担があります。地域や事業所による若干の違いはありますが、在宅介護のサービスを利用する場合の月額費用の平均は5万円前後です。日本人の介護期間は5年から10年と言われているので、サービスを利用し続けるには数百万円近いお金が必要となります。自宅で生活をしている人は、介護サービスだけでなく住居の維持費なども支払わなければいけないため、年金だけで賄うのは難しいのが実情です。自分だけでは難しい場合は、心苦しくても子供など身内に頼る選択も視野に入れなければなりません。

身寄りのない要介護者が単身生活を送っている場合に起こる問題が、夜間の容態の急変です。ホームへルパーは原則日中だけのサービスなので夜間に容体が急変した時に対処ができないケースも多くあります。翌日介護スタッフが訪れた時に息を引き取っていた…という事例も少なくありません。単身生活に不安を感じる人は、入居型の施設を利用するのも一つの手です。有料老人ホームやサ高住であれば施設内に24時間介護スタッフが常駐しているので安心して生活ができます。食事や排泄といった基本的な介護も受けられるので、自宅での生活とほぼ変わりません。ただし、施設によって提供されるサービスや月額利用料金が細かく違うので、調べをして自分に合った場所を選択することが重要になります。